ご訪問ありがとうございます。こんにゃろうです。
しばらくブログを更新していないうちに、なんと「公認心理師」の人気が一気に上がっていました!「この30年間で生まれた新しい職業でなりたい職業」の第一位が「公認心理師」なのだとか。 😮 (個人的には臨床心理士を応援しています…)
今後ますます、心理系大学の学部入学、編入学、心理系大学院の入学に人気が高まりそうですね。
さて、最近よく「志望理由書」の添削をすることが多く、良い「志望理由書」の条件とは?について今回は書きたいと思います。
大学院を受験する際の、提出書類の中に・研究計画書
・志望理由書
があります。
研究計画書のみで志望理由書が要求されない大学院もありますが、ほとんとの大学院は、志望理由書の提出が求められています。
志望理由書は、提出書類の中で、超重要です!!
なぜなら、その受験生の「人となり」(パーソナリティ的にどんな人?)は、志望理由書からしかわからないからです。心理職は特に、人間的資質や高い倫理観が求められるので、非常識な言葉や場にそぐわない書き方があれば、その時点で不合格になりかねません。
その上、
志望理由書は、筆記試験と違って、事前に準備のできる書類です。準備がばっちりできる時間があるにもかかわらず、提出された志望理由書がしょぼいものだったとしたら……
もしあなたが、採用側にいたら、どう思われますか??
ほんとにこの大学院に入りたいの?とモチベーションを疑ってしまいますよね。
そういう意味でも、
時間をかけて、じっくりと考え、何度も推敲し、言葉ひとつひとつ丁寧に選びながら書かれることをお勧めします。
面接官にささる志望理由書とは?
「ささる志望理由書」の条件は以下の4点です。
なぜ心理職を選んでいるか、心理職でなければならない理由がわかる。
・その人が、ここまでどういう生き方をし、どんな問題意識をもって生きてきたかがわかる。
➡その人の生き方や問題意識が、心理臨床と確かにつながっている。(超重要!!)
・心理臨床への情熱、覚悟がある。
・その人のもつ素質、心の豊かさが伝わってくる。
➡心の豊かさというのは、人格者である必要はありません。ダメ人間でよいと思います。ただ、そんな自分のダメさをしっかり見つめているか、向き合っているか、受容しているかが重要。
当該大学院を志望する理由がわかる。
心理師(士)になりたい理由を述べていたとしても、心理系の大学院は他にもいっぱいあります。なぜこの大学院を選んだのか?を明確に書く。
➡パンフレットやホームページだけでなく、オープンキャンパスへ行き、そこでしか得られなかった志望大学院の魅力★を書けるといいですね。モチベーションが高いことが示せます。
➡また、重要なのは、その「大学院の特徴」が、「その人が心理職を志望する理由」「研究テーマ」とつながっていて、「なるほど、だからウチの大学院を選んだんだね」と読み手が腑に落ちるような流れになっていること。(たとえば、その大学院には、研究テーマについて詳しい先生がいるなど)
研究テーマとのつながりがあるか。
上記のように、「心理師(士)になりたい理由」「大学院の魅力」「研究テーマ」の3つに一貫性があることが望ましいです。
大学院によっては、あらかじめ、「志望理由の内容に、研究テーマを選択した理由を含めて書いてください。」といった条件付きで指示されているところもあります。
たとえ、そういった条件つきのない大学院を受ける場合でも、この3つの一貫性が確かに伝わるような内容にすることが重要。
知的能力
・大学院は、ハードな課題をこなしていかねばならないし、論文も読んだり書いたりすることが求められます。それに耐え抜いていけるだけの知的、認知的能力があるかどうか。(文面、文章構成力から判断される。)
・常識があり、倫理に反していない内容が書かれていないか。
書く時には、ストーリーを意識しよう!
結局のところ、
今ここで、なぜこの人が、この大学院の受験に至ったのか
「だから、心理師になりたいんだ。」「だからこの大学院に入りたいんだな。」
が、採用側に腑に落ちる形で、納得されることが重要。
そうするためには、志望理由を書くときにストーリーを意識しよう!
あなたの、人生のテーマを伝えよう。
・私は、こんなふうに生きてきた。
・幼い頃からこんなことに悩んできた。こんな経験をした。その時こんなふうに感じた。
・どうして、こういう事が起きてしまうのか、ずっと疑問に思ってきた。
・悩んで苦しかったけれど、そんな経験から、こんなことに気付かされた。
・ちょうどそんな時こんな人に出会った。助けられた経験など。
・こんなことがきっかけで、心理学に興味を持った。
・その後、自分と同じように苦しむ人を助けたいという思いになった。
・でもそのためには、心理学を学ぶ必要性に気付いた。
・自身の専門知識や専門技術のなさを痛感し、無力感をもった。これをきっかけに、本格的に臨床心理学を学び、臨床心理士として、支援に携わりたいと思うに至った。(心理士でなくてはいけない理由)
・将来はこんな支援をしていきたい。こんな人(例:不登校、ひきこもり、DV、悲哀など)に携わっていきたい。(将来像)
・そういう人を支援するためには、こういう研究が必要だと感じた。(研究テーマとの関連)
・この大学院にはこんな特徴がある。専門的なスキルを研鑽できる最適な場であると思ったため志望に至った。(貴学の魅力)
→→→だから志望しました!
この一連の流れが読み手にすっと入っていくように書かれることが望ましい。
何から始めたらよいか。
ここまで読んで、
はぁ、さてどうしようか?志望理由が書けるだろうか?と不安になってしまったかもしれません。
まずは、自己分析から始めることをおすすめします。
自分の人生歴史の棚卸をしよう。
これは、自問自答するしかありません。
自分のこれまでの経験や疑問に思ってきたこと。問題意識をまずは、紙に沢山書き出してください。
喜怒哀楽に関することも思い出してください。特に怒りを感じた経験など、強い情緒が喚起される時は、あなたの根底が揺さぶられているかもしれません。
志望理由書は、あなたにしか書けないし、あなたにしか理由はわからない。
人を助けたいと思う人だから、あなたは、きっと優しいのだと思います。
そのやさしさの原点を見つけていってください。
とりあえず書いてみる
志望理由は、木に例えるなら、枝葉と幹。
上記の人生の棚卸は、沢山の枝葉が沢山できたという段階。
でもまだ幹ができていません。
人生のテーマとなる幹をみつけましょう。
幹が見つかったら、それに沿って、書いていきましょう。
とりあえず書くという作業は、一歩前進です。
推敲をなんどか繰り返すうちに、洗練されて、きっと良いものになります!
「人生のテーマ」「心理職を志望する理由」「貴学の魅力」「研究テーマ」が一本の幹でつながるように、意識してください。
できたら、誰かに見てもらいましょう。
ということで、志望理由書の添削サービスをしています。
ご興味ありましたら、お問い合わせください。
研究計画書作成にあたって、個別サポートを受けたい方はこちらをどうぞ
ここまでお読みくださりありがとうございました。
お役に立てば幸いです。