【公認心理師とは?】小学生でもわかる国家資格の内容

      2019/02/03

アイ公認心理師とは




ご訪問ありがとうございます。こんにゃろうです。

今回は今話題となっている「公認心理師」について書いていきます。

(※注意 この記事は、2019年2月に更新しています。)

2019年4月からいよいよ、公認心理師が誕生しますね。

遡れば、2015年9月、「公認心理師」という心理職の国家資格が日本ではじめて誕生した!ということで、大きなニュースとなりました。(2015年9月9日、公認心理師法が国会で成立)

えっ!心理職に国家資格ってなかったの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、、、、残念ながら日本には今まで、ありませんでした。そのため、民間資格である臨床心理士や、その他の民間機関で資格を受けた、様々な心理カウンセラーの方々が、心のケアの向上のために活躍されてきたのです。

そして、2017年9月15日にこの法律は施行され、2018年9月、第一回公認心理師の国家試験が実施されました。そして、いよいよ、2019年4月から、公認心理師が誕生します。

心理職に就きたいと思う人にとっては、非常に注目度の高いこの「公認心理師」という国家資格を、最大限、わかりやすく、まとめてみました。

 

そもそも、なぜそんな国家資格ができたの?

21世紀の現代社会は、モノが豊かになったし、スマホやインターネットなどが普及し情報も豊富になり、なんでも便利になった。

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が、その一方で、様々な心の問題が増えている

自殺者 25,427人、うつ病等の気分障害の患者 約100万人、いじめ件数188,057件、完全ひきこもり23.6万人、不登校者数 119,356人(小・中)   55,707人(高)………..etc)

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これらは、もはや社会問題。

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こういった心理的問題を支援する専門職が必要である。

今は様々な民間資格が混在し、中には簡単に取得できてしまう資格や、自称●●カウンセラーというのもある。

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そこで、公的に認める質の高い専門職として国家資格が必要である。

近時の国民が抱える心の健康の問題等をめぐる状況に鑑み、心理に関する支援を要する者等の心理に関する相談、援助等の業務に従事する者の資質の向上及びその業務の適正を図るため、公認心理師の資格を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。              「公認心理師法」より

 

公認心理師ってどんな仕事?

 

公認心理師ができた理由を考えれば一目瞭然。心理に関する相談、援助、心の健康の保持増進に寄与すること がメイン

具体的には、4つある。

「公認心理師法」第2条より

 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。

心の問題で悩んでいる人に対して、今どういうことに悩んでいるの?どうしてそうなったの?この人はどういう性格傾向をもっているの?などを検査したり、面接したり、観察したりして考える。(臨床心理士の4大業務の「臨床心理査定」と同じ)

 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

どうやったらその問題が解決できるか?について考え、相談にのり、援助する。(臨床心理士の4大業務の「臨床心理面接」と同じ)

 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

本人だけではなく、本人と関わっている人、例えば、家族、職場の人、学校の先生等に対しても、相談にのり、援助する。(臨床心理士の4大業務の「臨床心理的地域援助」と同じ)

 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

例えば、「糖尿病ってどういう病気?日頃からどんなことに気を付けたらいいの?こんな症状が出たときはすぐ病院へ行ってください。」といった健康に関する情報ってありますよね。それと同じように、心の病気に関する知識や情報を発信する。

4つ目は、臨床心理士の専門業務にはなく、初めて公認心理師業務として位置づけられました。一方で、臨床心理士の業務の中にある「調査・研究」は公認心理師の業務には、含まれていません。

※臨床心理士の4大業務については⇒臨床心理士とは?という質問に5分で完璧に答えてみる を参照してください。

 

公認心理師はどこで働く?

職場は臨床心理士とほぼ同じようになると考えられるでしょう。臨床心理士とは?という質問に5分で完璧に答えてみる にも書いたように、臨床心理士は教育、医療、産業等、その活動場所は広範囲です。

公認心理師がどれだけ、今後社会に定着するかはまだ予想の範囲内ですが、いずれ、その職場は、広範囲でになると考えられます。

  • 教育分野では、スクールカウンセラーや教育相談所など。
  • 医療・保険分野では、病院・クリニックなど。
  • 福祉分野では児童相談所・発達支援センターなど。
  • 産業分野ではEAP機関など。
  • 司法・警察分野では少年鑑別所、家庭裁判所など。

 

 

公認心理師になるには?

公認心理師試験に合格すること。

試験は、毎年1回以上、 文部科学大臣及び厚生労働大臣が行う。(法第5条および6条)

 

試験は誰でも受けられるのではなく、受験資格には3パターンがある。

パターン1  大学心理学部+大学院

パターン2  大学心理学部+実務経験2年 

パターン3  これらに準ずる者 (外国の大学で心理科目を履修した人など)

公認心理師ルート

一応引用を載せますが、難しすぎて拒絶反応を起こす人はすっとばしてください↓

 「公認心理師法」第7条より

一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学(短期大学を除く。以下同じ。)において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業し、かつ、同法に基づく大学院において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めてその課程を修了した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者

 二 学校教育法に基づく大学において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において文部科学省令・厚生労働省令で定める期間以上第二条第一号から第三号までに掲げる行為の業務に従事したもの

 三 文部科学大臣及び厚生労働大臣が前二号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定した者

 

メインルートは 大学心理学部+大学院ルート

パターン2、パターン3の人は パターン1の人を基準にして、それと同等でなければらない、ということが「附則第3条」に書かれています。

第三条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、試験の受験資格に関する第七条第二号の文部科学省令・厚生労働省令を定め、及び同条第三号の認定を行うに当たっては、同条第二号又は第三号に掲げる者が同条第一号に掲げる者と同等以上に臨床心理学を含む心理学その他の科目に関する専門的な知識及び技能を有することとなるよう、同条第二号の文部科学省令・厚生労働省令で定める期間を相当の期間とすることその他の必要な配慮をしなければならない。

 

臨床心理士はどうなってしまうのか?

臨床心理士の資格自体は、公認心理師ができたとしても、今までどおり、なくならない、ということを臨床心理士資格認定協会は断言しています。(臨床心理士資格認定協会HP参照)

しかしながら、臨床心理士は民間資格であることから、公認心理師も臨床心理士も両方とり、ダブルライセンスとなっていくことが今後予想されます。

法律の施行前に、すでに臨床心理士であった人、または臨床心理士取得見込みであった人等は、公認心理師資格が、とれるように、

経過措置(受験資格の特例)が設けられています。(附則2条)

 

経過措置の対象となる条件

法律の原文は、とても難しいので、その内容を、できるだけざっくり書いてみます。

公認心理師法施行日(2017年9月)までに……

心理系大学院を修了している人、在籍している人は、(公認心理師になるのに必要な科目を履修できている、と認められれば)受験資格が得られる。

心理学部を卒業した人、在籍している人、は、(必要な科目をすべて履修したと認められれば)あとは、大学院を修了、または、学部卒業後の実務経験を積めば、受験資格が得られる。

これらに当てはまらない場合、公認心理師の業(査定、面接、地域援助)を今まで、5年間継続して行ってきた人は、定められた講習を受ければ受験資格が得られる。今現在、5年に満たなくても、経過措置がとられる期間が5年間(2022年9月まで)なので、その間に5年を満たせばOK.

  • ※あくまで、受験資格が得られるっていうだけで、公認心理師の試験に合格しなければなれません。
  • ※公認心理師になるのに必要な科目については詳しくは➡公認心理師になるために必要な科目の取り扱い
  • ※資格に関しての詳しい情報はこちら➡日本心理研修センター
  • ①②③に該当していても、経過措置が取られる期間は5年。2022年9月を過ぎると経過措置が受けられなくなるので注意してください。

一応引用を載せます。拒絶反応を起こす人はすっとばしてください。↓↓

  (受験資格の特例)

第二条 次の各号のいずれかに該当する者は、第七条の規定にかかわらず、試験を受けることができる。

一 この法律の施行の日(以下この条及び附則第五条において「施行日」という。)前に学校教育法に基づく大学院の課程を修了した者であって、当該大学院において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めたもの

 二 施行日前に学校教育法に基づく大学院に入学した者であって、施行日以後に心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて当該大学院の課程を修了したもの

 三 施行日前に学校教育法に基づく大学に入学し、かつ、心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、施行日以後に同法に基づく大学院において第七条第一号の文部科学省令・厚生労働省令で定める科目を修めてその課程を修了したもの

 四 施行日前に学校教育法に基づく大学に入学し、かつ、心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、第七条第二号の文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において同号の文部科学省令・厚生労働省令で定める期間以上第二条第一号から第三号までに掲げる行為の業務に従事したもの

2 この法律の施行の際現に第二条第一号から第三号までに掲げる行為を業として行っている者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、次の各号のいずれにも該当するに至ったものは、この法律の施行後五年間は、第七条の規定にかかわらず、試験を受けることができる。

 一 文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定した講習会の課程を修了した者

 二 文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において、第二条第一号から第三号までに掲げる行為を五年以上業として行った者

3 前項に規定する者に対する試験は、文部科学省令・厚生労働省令で定めるところにより、その科目の一部を免除することができる。

 

他学部出身から心理職を目指す人へ

 

他学部出身者公認心理師を取得するためには、大学心理学部から入りなおす必要があります。メインルートである【大学心理学部+大学院】を選択するなら、受験資格が得られるには、6年かかります。

ちょっと長いですね。。。。そんな人にむけて書いた記事があります。よければ読んでみてください。経過措置を逃した人のために書きました。⇒公認心理師vs臨床心理士|他学部出身者が心理職を目指すには?

 

 

公認心理師のメリットとデメリットを考えてみた

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公認心理師という心理職の国家資格ができたことは、私は個人的に嬉しいです(反対の方もいらっしゃるようです)。なぜなら、それだけ、心理職が社会に必要とされている!社会認知度が高まっている!ということだから、素直に嬉しいです。でも、ここに至るまで、根深い歴史もあったようで、まだまだ問題点も多くあるようです。とりあえず、メリット、デメリットにまとめてみました。

メリット

①名称独占となったこと。

公認心理師でない人は「公認心理」や「●●心理」という文字を用いた名称は使えない。

様々な民間資格が混在する中、稀にではありますが、怪しげな資格もあったりします。このように独占資格にすることで、心理職の信頼度の高い資格ができた、という意味でメリットだと思います。

 (名称の使用制限)

第四十四条 公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。

2 前項に規定するもののほか、公認心理師でない者は、その名称中に心理師という文字を用いてはならない。

②公認心理師の業務が、保険点数として認められる。

医療機関において、臨床心理士は民間資格であるため、保険点数化に関与することができなかったのが、公認心理師は国家資格であるため、できるようになる。つまり、病院側は心理職の数を増やすことができるようになり、クライエントにとっても、保険適応で、カウンセラーに心のケアを受けることができるようになる。このように、より一層、心の支援が充実されることへつながることは大きなメリットだと思います。

 

デメリット

 

①公認心理師は資格更新なし。

臨床心理士は、5年ごとに資格更新が必要ですが、公認心理師は、一度なれば、更新しなくてもよい、ことに今のところなっています。資格の質の維持という点から考えると、デメリットとして考えられます。

 

②大卒で公認心理師になれる。

このように書くと、公認心理師になりたい人は、大卒でなれるんだ!とメリットにも受け止められますが、ここでは「デメリット」として書きます。

公認心理師試験の受験資格は、上にも書いたように、【心理学部+大学院コース】がメインルートであるものの、【心理学部+実務経験】コースも認められていて、

資格取得のための学歴制限」を考えるならば、大学卒となります。一方米国は、

  • 米国臨床心理士・・・・臨床心理学系大学院 博士号取得
  • 日本臨床心理士・・・・臨床心理学系大学院 修士号取得、または医師免許取得
  • 日本公認心理師・・・・・大学の学部で心理学などの必要科目を修めて卒業

このように、比べてみると、アメリカでは、臨床心理士は「科学者ー実践者モデル(※)」を基礎にして教育を受け、博士号取得が必須。日本もそのような高度専門職として臨床心理士の質をあげていこうと、臨床心理士資格認定協会が筆頭となり、がんばっています。

が、公認心理師に至っては、大学卒で「科学者ー実践者モデル」の教育が受けられるのか?ということを考えると、難しいと考えられます。要するに、日本の心理職の国家資格は、高度専門職といえるのだろうか?という懸念です。

このように「デメリット」というより「今後改善していくべき点」とするのが妥当かもしれません。今後の動きに注目したい点ですね。

※「科学者ー実践者モデル」とは、1949年、米国のBoulder会議において確立した考え方。臨床心理士になるためには、実践技能の訓練を受けるとともに博士論文として科学性のある心理学研究の論文を書く必要があるというもの。

 




【補足】公認心理師は、いつどんな時も、「医師の指示」に従わなくてはいけない?

臨床心理士と公認心理師の違いとして、「医師の指示」に関することがよく取り上げられていますね。

 

というのは、公認心理師には、医師の指示が義務づけられているからです。

第四十二条 公認心理師は、その業務を行うに当たっては、その担当する者に対し、保健医療、福祉、教育等が密接な連携の下で総合的かつ適切に提供されるよう、これらを提供する者その他の関係者等との連携を保たなければならない。

2 公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

 

対して、臨床心理士は、心理職として独立していて、医師との「連携」や「協力」は行うが、「指示」や「指導」は受けない。

ということは、公認心理師は、強制力のある医師からの「指示」を受けることで、クライエントの意思よりも、主治医の指示を優先せざるを得なくなるのではないか?

心の支援がうまく円滑に運ばなくなるのでは?という懸念が叫ばれています。

これに関しては、衆参両院の委員会による附帯決議の第5項では、

五 公認心理師が業務を行うに当たり、心理に関する支援を要する者に主治医がある場合に、その指示を受ける義務を規定する同法第四十二条第二項の運用については、公認心理師の専門性や自立性を損なうことのないよう省令等を定めることにより運用基準を明らかにし、公認心理師の業務が円滑に行われるよう配慮すること。

とされています。

つまり、公認心理師は、医師からの指示には従わなくてはいけないが、それが、医師と心理師の連携を阻害するものではなく、互いに情報を提供し合いつつ、あくまでクライエントの利益を第一義として、医師と円滑な連携をしていくということが基本理念となっているようです。

⇒詳しくは、「公認心理師の医師の指示に関する基本的考え方」を参照

まぁ、実際に、医師と公認心理師の関係がどのようになっていくかは、今後の動き次第で、必要があれば、また改善されていくのかもしれませんが…

 

まとめ

  • 近年、心の問題が社会化し、それに対応すべく、国民の心の健康の保持増進を担う、心理職の国家資格が誕生した。
  • 公認心理師になるためには、心理学部⇒大学院⇒公認心理師資格試験合格 が、メインルート。
  • 公認心理師法の施行前に、心理系大学在籍、大学院在籍、すでに心理職の人に対しては、受験資格が得られるという、5年間の経過措置が設けられている。
  • 公認心理師のメリット、デメリット、はあるが、デメリットは今後の課題として捉えていくべき。

 

公認心理師関連書籍

職能や職域および教育や研修はどのように変動するのか? 多職種との協働はどのような質的変化を生むのか? 国家資格取得のための制度的変更点はどのようなものか?国家資格化によって浮上する多様な疑問に応える「必携公認心理師ガイド」。

 

以上、いかがでしたでしょうか?

公認心理師について、新しい情報などありましたら、またこのブログでも触れていきたいです。(こちらの記事もおすすめです⇒公認心理師vs臨床心理士|他学部出身者が心理職を目指すには?)

次の記事は、臨床心理士指定大学院入試の筆記試験で重要な位置をしめる英語対策について書きました。院試の英語は、単に英語力だけあっても勝てません。どんな力とはが必要なのか?

>>最強の英語対策!合格するために必須の4つの力|臨床心理士指定大学院入試対策





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