最強の英語対策!合格するために必須の4つの力|臨床心理士指定大学院入試対策

英語対策





ご訪問ありがとうございます。こんにゃろうです。ゴールデンウィークは、いかがお過ごしですか?

私は、4月から大学院に入学し、新しい環境に慣れるのに一生懸命の1ヶ月を送りました。授業の発表のレジュメを作ったり、クラスメートや先輩たちと歓談したりと楽しく忙しい日々でした。GWは一休み、といきたところですが、これから受験をひかえている方にはゴールデンウィークはないですよね?ってことで、受験生を応援すべく

今日は、英語対策について書きたいと思います。

英語!というと、得意という人と、苦手という人と意外と2つに分かれるのではないでしょうか。

得意な人はそれに越したことはありませんが、私は、大学院入試では、英語が得意という人は、何をもって得意と言っているのか?をもう一度考えてほしいと思っています。というのは、かつての自分がそうであったからです。英語は得意と自負していました。が!院試の問題をはじめて解いた時に、全く何が書いてあるのかわからなかったからです。帰国子女の友人も同じことを言っていました。

英語が得意であるはずの人が大学院の入試を解けない理由はどこにあるのでしょう?

また、もしそうであるなら、

英語が苦手な人も、ツボさえ押さえて勉強すれば、光が見えてくる、とは言えないでしょうか?

「英語」は、他の受験生と差がつきやすく、合否を左右する重要科目。得意な人も苦手な人も真剣に取り組まなければいけません。

ということで、臨床心理士指定大学院の英語対策について、まとめてみたいと思います。

どんな問題が出る?

 

【形式】は、和訳と要約がメイン

例をあげてみます。

例① 全訳

Freud wrote a number of books and papers on art and artists in which his understanding is based on his working model of the mind. One of Freud’s earliest and most fundamental ideas was the assumption of a primitive psychic apparatus which had the function of regulating states of tension, by discharging instinctual impulses…..(つづく)

(立教大学大学院 )

例② 全訳

The working memory model of Baddeley and colleagues consists of three parts:a central executive (attentional) system and two slave systems, the phonological loop and the visuospatial sketchpad……(つづく)

(日本女子大学 人間社会研究科心理学専攻 2006年)

 

例③ 要約

本文の要旨を日本語200字以内で記述しなさい。

First, the physiological symptoms of post-traumatic stress disorder have been brought within manageable limits. Second, the person is able to bear the feelings associated with traumatic memories……(つづく)

(明治大学大学院 文学研究科 臨床人間学専攻 2011年)

例② 要約

Once you have clarified the basic nature of your approach, you are ready to present the details of your particular design. In describing your design it is useful to provide both labels (e.g., a two-group, true experimental design; A-B-A-B withdrawal design; Solomon four-group design; correlational design; survey research) and descriptions of what you plan to do…..(つづく)

(愛知学院大学大学院 心身科学心理学 2006年)

いかがでしょうか?英語のレベルとしては英検2級程度です。しかし、英検2級とれたとしても、心理学の背景知識がないと解くのが難しいということが見てわかると思います(例④に出ているdesignは「実験計画」のこと)。つまり、【英語力】+【心理学知識】の両方が必要と言えます。英語が得意な人が院試を解けない理由はここにあります。

 

【領域】は、臨床心理学領域と基礎心理学領域がメイン

例①は、フロイトに関する内容。(臨床心理学領域)

例②は、認知心理学分野の短期記憶に関する問題です。(基礎心理学領域)

例③は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関する問題。(臨床心理学領域)

例④は、研究法に関する問題。(研究法領域)

ほとんどの大学院は、臨床心理学、基礎心理学から出題されます。が、中には、研究法領域から出題する大学院もあるため例④も載せてみました。例④は統計学や研究法の知識がないと、本当に難しいです。

このように、自分の志望校がどんな領域を出してくるのか?について情報収集が必須となります。

(情報収集についてはコチラにも書いています⇒効率2倍!臨床心理士指定大学院志望校選びのための情報収集

その他

その他の形式としては、日本語での論述(英文を読んで、これに関する具体例を述べなさい)(東洋英和女学院大学)が求められたり、英作文(早稲田大学)を求められるところもあります。

また、研究科共通の問題がでて、心理学ではないものを解く場合もあります。(例えば、東大は、教育学研究科に属しているため、教育系の内容の論文の全訳が出ます。学習院大学大学院は、人文科学研究科共通の英語と、臨床心理学の英語の2種類あります)

その他、TOEICスコア730点以上ならば、英語試験免除というものあったり(早稲田大学)、社会人入試では英語免除があったり。

辞書持ち込み可、不可も情報収集する上で、要チェックです。

求めれられる4つの力

先ほど書いたように英語力だけでは、院試に打ち勝つことはできません。先ほどの私の帰国子女の友人は、心理学の背景知識がなかった、英会話はできてもアカデミックな文章に慣れていなかった、などが考えられます。

とうことで、院試必勝にむけての必要な4つ力について考えました。

1、ザ・英語力

いわゆる、文法、構文をとる力、そして単語力です。中学から養ってきた学校英語の力ですね。日本人ぽく 「ザ・」をつけてみました。

文法や構文を正しくとらえる力

長文を理解する上で最も大事なのが、主語と述語を把握することです。

ーー例:主語と述語は何か、を考えて見てください。ーー

Often, the problems associated with the generalization of skills learned in counseling or therapy services are that the skills are being taught in a setting far removed from the child’s daily environment.

ーー解説ーー

★主語はthe problems     ( associated~skills はproblems を修飾。learned ~services はskillsを修飾。)

★述語はare

つまり、the problems are that~「問題はthat以下だ。」ということになります。

★that節の中の主語は the skills。 that節の中の述語は are

★in a setting以下はfarとremoved from~が後ろからa settingを修飾。

わかりやすく()でくくってみます。

Often, the problems (associated with the generalization of skills) (learned in counseling or therapy services )are that <the skills>< are >being taught in a setting (far removed from the child’s daily environment.)

訳:カウンセリングや心理療法で学習されたスキルの汎化に関連した問題は、そのスキルが、子供の日常的な環境とかけ離れた状況で教えられていることがしばしばあるということである。

このように、どこがどのように、どこを修飾しているのか?根幹となる主語と述語は何か?といった文の構造が理解できることが重要

単語力

単語力には、2つあります。

【基礎的な単語力】と【心理学専門用語】の英語単語力です。

【基礎的な単語力】は、苦手な人は、中学・高校で習った、熟語、単語を復習するしかありません。院試英語は英検2級レベルと言われていて、英検2級レベルは、高校卒業レベルと言われていますから、高校卒業レベルの単語力をつければOKと思います。このあと、おすすめ参考書を載せていますのでそちらも参考にしてください。

【心理学専門用語】

例えばsubject ならば、心理学では「被験者」と訳すことがあります。これは、背景知識が必要ですし、知っていなければわからない単語ですよね。

他には、attachment は「愛着」drive「動因」emotion「情動」mean「平均値」など、あげれば、キリがないほど沢山沢山あります。

これは心理学の基礎知識を勉強する時に、同時に英語で何ていうか?を並行して覚えると非常に有効的です。おすすめ参考書を次に載せています。

2、心理学背景知識

背景知識は超超重要。あまり英語力がなくても、背景知識があれば、切羽詰まったときに、おおまかな内容を推測することもできます。

過去問をチェックするときは、自分が受験する志望校がどのような領域を毎年出してくるのか、を必ずチェックし、専門科目の領域とは別に、英語対策として志望校に特化した背景知識を勉強しておく必要があります(例:日本女子大は、脳の神経系に関する英語問題が出るなど、特徴がはっきりしている)。私の場合は、認知心理学(記憶など)分野の英文をよく出る大学院を受けたため、認知心理学を沢山勉強しました。また集中的に、その分野の専門用語の英語を覚えるようにしました。

また、実験に関する問題が出る場合、ほとんどの場合、目的、方法、結果、考察の順で書かれています。実験の目的は何なのか?どんな方法で実験が行われたのか?どんな結果が得られたのか?結果からどんなことが言えるのか?仮説は支持されたのか?

このような流れに慣れておくことは非常に大事だと思います。(例:白百合女子大学)

(心理学の基礎力強化についてはこちらにも書いています⇒勉強する時間がない人はこれを読め!マインドマップ効率的勉強法のすすめ|臨床心理士指定大学院受験

3、スピードと時間配分

せっかく、単語力も文法力も背景知識も身に付けてバッチリ♪と思っても、解答のスピードや時間配分をしっかりやらないと、悲しいことに点数に結びつきません。これは、院試だけでなく、英検やTOEIC、センター試験など数々の試験にも共通して言えることですよね。

過去問を自分で解くときは、この「スピードと時間配分」も忘れずに意識してやることを強く強くおすすめします。時間が短めだと感じたなら、解ける問題から解いてしまおう、とか、この段落は飛ばして読もう、とか、点数獲得のために、様々な戦略が自分で立てられます。

速読については、こちらの記事も参考にしてください。⇒

時間が足りなかったとは言わせない!英語速読のコツ8選|心理系大学院入試対策

また、「辞書持ち込み可」の大学院を受験する人は要注意です。辞書が持ち込み可であるため安心して、単語力をつけないでいると、本番時に、いちいち辞書を引いていたら時間内に解けません。辞書持ち込み可であっても、必ず単語力はつけておきましょう。

4、日本語力

世の中の試験というものに共通していえることは、採点者が、「この人には、ちゃんと基礎が備わっているのか?」をみることです。つまり、受験する側は「私はちゃんと理解してますよ」「基礎力がありますよ」が採点者に伝わらなければ点数獲得はできないですよね。

大学院の入試では特に、読解力が問われますから、「英文の内容がちゃんとわかってますよ」アピールが必要です。

そのためには、最終的には「日本語力」がものを言うと思います。また、要約を求められる問題では、全体的な読解力にプラス、「全体をまとめる力」も必要となります。そのために以下のことをおすすめします。

●全く知識のない人が、自分が訳した文を読んで、理解できるかどうか?見直してみる。

●自分が訳した文が、全体として筋が通っているか見直してみる。

●長文の構造が複雑な場合は、1文を2つに区切って訳すなどの工夫を。

●時には、意訳も試みる

意訳例

Mind/body medicine has attracted increasing interest from physicians and psychologists.

直訳:精神と身体の医学は、医者や心理学者からの増えつつある関心を惹きつけてきた。

⇒意訳:精神と身体の医学についての医者や心理学者からの関心が、高まってきている。

 

自分に足りないものは何か?を見極める

英語の苦手な人によく見受けられるのは、自分は英語が苦手だから。。。。と漠然と考えている人によく会います。

漠然と英語が苦手、というより

私の英語力のココが弱い、というように、自分の弱点をもう一歩踏み込んで、具体的に考えてほしいと思います。ぜひ上の4つのポイントのどれが足りないのかを考えて見てください。

「私は、単語力が弱いです」

「私は、構文を理解する力が弱いです」

「私には、スピード力が足りません」

「私には、背景知識が足りません」

「私は、日本語力が弱いです」

と、こんな感じに。

具体的に、自分の弱点をみつけると、より一層、具体的な対策が自分でたてられますよね。




おすすめ参考書

ぜひ、参考にして下さい。

★『ヒルガードの心理学』の原書。とてもおすすめ。世界的に使われている超有名な基礎心理学の概論書。基礎心理学を学びながら英語も学べる。志望校の出題領域を、次に紹介する 邦訳版と比較しながら勉強すれば、臨床心理士指定大学院の英語入試対策としては最適となる。

★上記のヒルガードの心理学の邦訳版。値段は英語版と比べると高いが、買って損はない書物。巻末の専門用語の説明がとてもよい。入学後も心理学を学ぶ上での辞書代わりにもなります。

★心理学専門用語の英単語を覚えるならこれ!特に受験に頻出の英単語を集めているため受験対策にぴったり。

★心理学専門用語を日本語だけでなく英語でもわかりやすく書かれている。日本語も英語も一石二鳥で学べます。

★多くの心理系大学院の過去問や「ヒルガードの心理学」からの英文が満載。日本語訳も掲載されている。また多くの専門用語もまとめられている。心理英語の入門書として最適。

★一般的な基礎的な単語力をつけたい人におすすめ。かなりボリュームがありますが、院試に頻出の単語がしっかりと意識して網羅されている。

★上記のものの熟語版です。受験にむけての基礎的な語彙力の強化に。

★めちゃくちゃおすすめです。読解力、和訳する力、両方つきます。毎日一題ずつ訳すだけでかなりの力がつきます。

★文法力と構文の知識が不足していると思われる方はこちらがおすすめ。この本が済んだら、上記の「基礎英文問題精講」にすすむと尚よい。

★英作文の出る大学院を受験される方はコレ!

これの「はじめる編」「入門編」も出ているが「実践編」がレベル的には最適。

まとめ

臨床心理士指定大学院英語対策

  • 出題形式は、和訳や要約がメイン、出題領域は臨床心理学領域と基礎心理学領域がメインだが、志望校によって、研究法がでたり、独自の形式をもつ大学院もあるため、過去問をみてしっかりと情報収集をすること
  • 志望校の出題領域や出題形式を見極めた上で、徹底的に対策すること
  • 英語力だけではだめ。文法や単語力、心理学背景知識、スピード力、日本語力の4つの力が必要
  • 自分の弱点を具体的に明確にし、補強すること

いかがでしたでしょうか?

語学の勉強は、地道な努力以外に成功の道はないと思います。特に、社会人の場合、長く英語から遠ざかっていたという状況であるならば、より一層、毎日コツコツと地道な努力が必要になってきます。それができるかどうか、が合否の分かれ道ともいえます。

しかし、逆に言えば、英語の力は努力を裏切らないとも言えます。一瞬では英語力は上がりませんが、3ヶ月もすれば確実に上がります。また、心理学の知識が、あなたの英語の弱点をカバーします。成果を信じてがんばっていきましょう。今後、このブログで英文和訳なども載せたりしていきたいと思います。(東京成徳大学大学院の英語過去問の解説をアップしました。⇒英語の頻出領域はカウンセリング理論|おさえておくべき3つのポイント | 臨床心理士指定大学院対策 

さて、次の記事は

効率的な勉強法です。社会人など、仕事と勉強を両立していたりして、時間がない人におすすめの、効率的な勉強法について書きます。これは私が実際にやっていた方法で、本当に頭によく吸収できた方法なんです。実際のノートも公開したいと思います。

 

>>次の記事は

勉強する時間がない人はこれを読め!マインドマップ効率的勉強法のすすめ|臨床心理士指定大学院受験

 





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