あなたの将来なりたい職業は、心理カウンセラーですか?臨床心理士ですか?
はじめまして。こんにゃろうです。この記事は、このブログの最初の記念すべき、初・投稿記事となります。
ってことで、
そもそも臨床心理士ってなんだ??を考えたいと思います。
このブログを見に来てくださっているあなたは、少なくとも「臨床心理士」という職業が存在することはご存知かと思います。
また近年では、「公認心理師」という国家資格もできましたね。(公認心理師法は、2015年に公布、2016年に施行、2018年9月に第1回目の資格試験が実施された)
公認心理師と臨床心理士はどう違うのか?…….という疑問もあるかもしれませんが、そのあたりは、今ここではちょっと横に置いておいて…….
ここでは、大きく「心理士(師)」という大きい枠で考えてみてください。
心理カウンセラー、セラピスト、心理相談員、、、、いろいろあるけど、臨床心理士(公認心理師)とどう違うのか?
一体、臨床心理士はどこにいるの?
何をする人なの?
などなど、疑問点があるかと思いますので、さくっと考えていきたいと思います。
ずばり!「臨床心理士」とは? 一言でいうと….
日本臨床心理士資格認定協会によると
「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”
とされています。
他の職業と比較してみると、より一層、よくわかるかと思います。
- 医者は、患者さんに対して、患者の病気を治す、専門家
- 教師は、生徒に対して、読み書きを教えたり、道徳を教えたりする専門家
- 臨床心理士は、クライエントに対して、心の苦悩が軽減するように援助する専門家
ってことは心理カウンセラーのことなの?
一般的に臨床心理士のことを「心理カウンセラー」と言ったり「セラピスト」と言ったりするけれど、決して同じではない。
臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会が実施する試験に合格し、認定を受けた心理専門職の資格を持った人です。
つまり。。。
心理カウンセラーといっても、臨床心理士(公認心理師)の資格を持っている人と、持っていない人がいて、臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会っていうところが、「あなたは人の心を扱う専門家です」とハンコを押している人のことです。
臨床心理士は、公立小学校中学校のスクールカウンセラーの資格条件にもなっていて、その資格の歴史はまだ浅いものの(1988年~)、社会からの信頼が高く、民間資格であるものの、公的に認められている専門職と言えます。
(※注)心理職の国家資格、公認心理師については、以下を参照してください。
⇒公認心理師VS臨床心理士|他学部出身者が心理職を目指すには?
臨床心理士はどこにいる?
臨床心理士は、いろんな領域にいる!
臨床心理士は、人の心を扱う専門家であるために、先ほどのスクールカウンセラーだけでなく、その活躍場所は広範囲にわたります。
それぞれの職場の中で、臨床心理士という資格を持った人が、「セラピスト」とか「心理相談員」とか「カウンセラー」とか、その役割に応じて、肩書(呼び方)が違っているということです。
臨床心理士の仕事ってカウンセリングだけではない
臨床心理士の4大業務と言われているものがあり、以下の4つです。
かなり、かみくだいて書いてみました。
1、臨床心理査定
心理相談にきたクライエントの抱える問題はどういうものなのか?
クライエントはどんな性格なのか?生活は?環境は?といろんな角度からクライエントを理解します。
そのために、面接、観察、心理検査などを行います。
そして、どのような援助が有効か?の方針を立てます。
つまり…..クライエントは、何に困っているの?どうして困っているの?周囲の状況はどうなの?等を聞いて、じゃあ、どこをどうして、どうやったら、援助できるのか?
を考える。
2、臨床心理面接
1の心理査定で見立てた援助方針に基づいて、カウンセリングや心理療法を行います。
心理療法には、来談者中心療法、認知行動療法、家族療法、精神分析、など多くの技法があります。
つまり….1で考えたものを実際にやってみる、ということです。
3臨床心理的地域援助
クライエントが抱えている問題は、クライエント本人だけの問題と考えるには限界がある。そのため、クライエントの周りの環境に働きかけることによってクライエントを援助しようとするもの。
また、職場、学校、家庭などの環境調整を行って、もともと、心理的苦悩に陥りにくい環境づくりという予防に力を入れます。
例えば。。。ある子供が何か問題を抱えていて、お母さんがイライラしていることが悪影響を与えているとしたら、子どもだけが一方的に問題だ、と考えるのではなく、家族も、特にお母さんの話をよく聞いて、親子がよい関係になれるように調整する。そうやって、環境を変えることで、個人の問題も解決できるように援助していく。
学校であれば、問題行動を起こす子どもについて、教師側が何ができるかを一緒に考えていくこともあります(よりよい援助の在り方について他職種と話し合うことをコンサルテーションという)。
4、上記3つに関する調査・研究活動
臨床心理士の専門的知識や技術を高めるための調査や研究です。心理的問題が発生するメカニズムを研究したり、どのような心理支援がどのようなクライエントに有効なのかを研究したりしていきます。
例えば、よいラーメン屋さんは、おいしいラーメンを作るために、作り方の研究をし、おいしい味の追求をしますよね。それと同じで、臨床心理士は、クライエントをどうやったら助けられるか?その援助を質の高いものにするために、沢山研究を積み重ねるということです。
こうしてみると、「臨床心理士=カウンセラー」っていうイメージが強いけど、その仕事はカウンセリングだけじゃないってことがわかります。
臨床心理士になるには?
日本臨床心理資格認定協会が認めた指定大学院を修了して、臨床心理士資格の試験を合格して、次の年の4月から、臨床心理士として名乗ることができる。
第一種指定大学院とは、臨床実務訓練を行うための大学附属心理相談機関の設置など養成カリュキュラムが充実しているのに対して、
第2種指定大学院は、内部に大学附属心理相談機関を備えていないため、受験には修了後1年以上の実務経験が義務づけられています。一覧はこちら⇒第一種指定大学院、第2種指定大学院、専門職大学院一覧
※その他に諸外国で指定大学院と同等の教育を受けた場合、もしくは、医師免許取得者の場合にも資格審査を受けられる場合があります。
※公認心理師になる道は、臨床心理士とは若干違います。公認心理師は、大学は心理学部を卒業する必要はありますが、大学院は必須ではありません。一方、臨床心理士は、大学は心理学部卒でなくてもよいが、大学院は修了する必要があります。
このあたりのことは、こちらを参照。
まとめ
臨床心理士とは?
- 心の問題に困っている人に対して、援助する心の専門家
- 専門家としての証である信頼性の高い資格
- 専門技術は、【査定、面接、地域援助、研究】の4つ。
- 活躍の場は広範囲にわたる。
- 臨床心理士になるには、大学⇒指定大学院⇒資格試験合格
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以上。。。5分で理解できましたでしょうか?なんとなくでも、伝われば嬉しいです。
まだまだ、年収はいくらくらいなの?就職状況は?難易度は?などなど、説明しきれてないところがいっぱいあるな、と感じました。また折をみて書いていきたいと思います。
さて、次は、臨床心理士になるために、まずは大学院へいかなければならない。どんな大学院を選んだらいいの?その選び方のポイントをまとめました。
>>次のページは ↓↓
『臨床心理士指定大学院の志望校選び方|絶対押さえておきたい4つのポイント』