効率2倍!臨床心理士指定大学院志望校選びのための情報収集

アイ志望校選びのための情報収集

志望校選びに避けては通れない大学院情報収集だけど、できるだけ効率よくやりたいですよね。

ご訪問ありがとうございます。こんにゃろうです。

大学院を選ぶ時には、まずは、各大学院のホームページをチェックしましょう。

各大学院の

  • 特徴
  • カリュキュラム
  • 教員の専門領域

などがわかります。


しかし、やみくもに、大学院をひとつひとつ、次から次へと見ていくのはおすすめしません。


今回は、心理系大学院を目指そうとする人が、最初にする大学院情報収集の、効率的な方法をご紹介したいと思います。

どんな情報を収集するべきか?

情報収集の目的がしっかりしていないと、効率的な情報収集はできません。

前の記事(『臨床心理士指定大学院の志望校選び方|絶対押さえておきたい4つのポイント』でも書いたように、

大学院選びは教授選び自分の研究したいテーマを専門にしている教授はどこにいるのか?を調べることになります。これが一番の情報収集の目的。

ひとつひとつの大学院のホームページから調べていって教授選びをしてもよいのですが、これはあまりにも非効率で時間がかかりすぎてしまいますね。

そこで、

まずは、ざっくり情報を幅広く集める。

↓↓

その中から、いくつか気になる大学院、教授をピックアップする

↓↓

ピックアップした大学院や教授について、個々に深く調べていき、自分に合うかどうか見極める(各大学院ホームページ、書籍、論文、大学院パンフレットなど)

↓↓

最終的に教授に直接会って決める(研究室訪問、入試説明会、オープンキャンパスなど)

という方法が王道です。

ということで、まず幅広い情報収集手段として 

1) 大手予備校の総合型情報サイトを利用する方法

中央ゼミナールのサイト

 心理大学院情報検索サイト/中央ゼミナール

このサイトはとても便利。心理系大学院をいろいろな条件で検索できるというすぐれもの。

●第1種、第2種、専門職、夜間、通信といったキーワードでも検索できる。

●地域別でも検索できる。

●各大学院の入試日程、募集人数、募集期間、試験日、試験科目、社会人入試、提出書類、合格発表日他、様々な情報が一気にわかる。

●臨床心理士カリュキュラム、公認心理師カリュキュラムそれぞれに対応しているかどうかも確認できる。

志望校選びで役立つところは、各大学院の「指導教員」のところ。ここで、自分がやりたいテーマを扱っている教授をざっくりと、調べることができる。

●ピン!ときた教授をメモしていき、そこから、教授名から詳しく調べたり、もしくは、個々の大学院のホームページを見れば良い。

河合塾 kals の無料冊子

河合塾冊子
河合塾冊子中身

これも便利である。

写真の冊子は、2015年のものなのでちょっと古いですが、とても重宝しました。中身もアップしてみました。

一つの大学院ごとに、2ページ見開きにわたり、情報が掲載されている。住所、募集人数、合格者、試験科目、試験日程、出願期間、学費、入試説明会、特色、就職先、臨床心理士資格試験の合格率、修士論文のタイトル例、などなどが書いてある。手元にこの冊子があれば、すぐに大学院の情報が調べられるというすぐれもの。

(ご注意ください)⇒ただし、最新の冊子もこれと同じ形態のものかどうかは不明です。

志望校選びに役立つところは、教員リスト。専門分野がざっくりと書いてある。ここで、自分の研究したいテーマを扱っている教授がピックアップできます

もう一つ役立つのが、修了生の「修士論文のタイトル例」です。なぜこれが大事なのは、このあとに書いています。(後述)

このような冊子を無料で配布している河合塾は、本当に ふとっぱら!!で、さすがです★★

★この冊子を手に入れる方法

河合塾kalsが行っている、「心理系大学院に関するガイダンス」とか「進学フェア」といったといったイベントに参加すると無料でもらえます。

最近はコロナ対策で、進学フェアがオンラインでもやっているみたいです。オンラインで参加しても、冊子はもらえるようです。

詳しくはこちら⇒河合塾kals/公認心理師・臨床心理士指定大学院

2月3月4月5月9月10月あたりは、こういうイベントを盛んにやっています。

webサイトもあります。

臨床心理士指定大学院リスト

公認心理師対応大学院リスト

2) 研究テーマから、ストレートに情報収集していく方法

大手予備校はいろいろと、総合型の情報サイトが工夫されていて、大変役に立ちますが、一方で、そういうものは利用せずに、研究テーマからずばり、直接、情報収集していく方法もあります。

本屋へいく

紀伊国屋、丸善、ジュンク堂などの大手の本屋さんの心理学のコーナーに行くと、本が沢山あります。その中から、自分が研究したいなと思うテーマに関する書籍をみつけて、その著者をみる。その著者がどこかの大学院の教授であれば、その大学院が志望校の候補になりますね。

著者だけでなく、各章または本の終わりのほうの、「引用文献」のところも必見。引用文献の欄には、その本の内容と同じ領域、近接領域の専門家たちの名前がずらっと載っている。そこから、興味のありそうな著書や論文をみていくことで、芋づる式に何人か、ピン!とくる専門家が見つけられると思います。

論文検索 オンラインデータベース CINII(サイニー)から

CINII(国立情報学研究所)のホームページにアクセスすると、キーワードを入力するだけで論文の検索が無料でできる。論文の中身に関しては無料で全文が見れるものもあれば、有料のものもあります

このサイトは研究計画書を作成する時にも大変重宝します。このサイトにキーワード、例えば「不登校」とか「発達障害」とか入れるだけでずらっと、様々な論文がでてくるのでそこから、興味のある研究者の名前が拾えます。

※研究テーマの選び方や、CINIIの論文閲覧に関する情報は、こちらの記事に詳しく書いています。⇒【研究計画書】研究テーマの選び方ー何から始めていいかわからない人へ|臨床心理士指定大学院入試対策

修士論文のタイトル例から

このやり方は、意外と手っ取り早い。

興味のある大学院のホームページにいき、過去の修了生の「修士論文のタイトル」が、列記されているところを探してみる(列記されていない学校もある)。列記されていれば、自分の研究テーマに近いタイトルをその中から見つけてみる。見つけられたら、その大学院で、自分の研究したいテーマを指導してもらえる教授がいるということになります。ということで、志望校候補になりますね。

修士論文のタイトル例」は、学校へ直接、資料請求してもらえる大学院のパンフレットにも載っていたりします。上記の河合塾の無料冊子にも、すべての大学院ではないけれども載っています。

修士論文タイトルの例

・夫婦間葛藤にさらされた青年の抱える問題とその回復を支える要因

・認知症高齢者の家族介護者とそれを取り巻くシステムとの関係

・発達障害を持つこどもの両親における障害の認識、理解とストレス

と、こんな感じです。

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3) 更に効率アップ!研究計画書と志望校選びの同時並行

とはいえ、研究テーマがまだ決まってない…..どうやって決めたらいいかわからない…..って人は多いのではないでしょうか。

研究計画書は、ほとんどの大学院で出願する際に必須の提出書類です。私は2年間の大学院修士課程で、これを研究します!という内容を論理的に示したもの。

自分がどうして臨床心理士(公認心理師)になりたいと思うようになったのか?を自問自答すれば、自然にテーマは決まってくると思います。少なくともざっくりとしたテーマくらいは、でてくると思います。たとえば「うつ病」「母子関係」「青年期」など。

(研究テーマの決め方は【研究計画書】研究テーマの選び方ー何から始めていいかわからない人へ|臨床心理士指定大学院入試対策に、詳しく書いています。よかったら参考にしてみてください。)

(研究計画書についての基本についてはこちらの記事も参照してください⇒研究計画書とは?初学者のための基礎の基礎|臨床心理士指定大学院入試対策

つまり

研究テーマ】、【研究計画書】、【志望校】、【希望する指導教員】 の4つは密接につながっているのです。

ってことは

これらを全部一緒にやっちゃえばいいのです

研究計画書を書くためには、沢山の論文を調べて、読む必要があります。その過程で、自然に、その分野に詳しい研究者の名前を知ることになるので、そこから、一石二鳥で、志望校候補をピックアップできます。効率的ですね^^

研究テーマを決める

↓↓

研究計画書を書き始める

↓↓

論文を調べるうちに、研究者の名前が沢山でてくる

↓↓

同時に志望校もピックアップできる

4) 研究テーマよりも有名大学などのブランドにこだわりたい

こういう方も意外に多いのではないでしょうか?

大学のブランドにこだわる場合、過去問の傾向をしっかりと情報収集しておく必要があります。

なぜならば、大学院入試は、大学院によって特徴や傾向が違います。複数を狙う場合は、同じ入試傾向の学校にしたほうが入試対策としては効率的です。そういう意味でも、過去問に関する情報収集をしっかりやりましょう。

特に、研究に力を入れている大学院では、統計学や研究法に関する問題が出題されます。統計学は初学者にとってはむずかしいです(少なくとも私はそうでした)。なので、例えば、A大学院とB大学院を併願するとします。A大学院では、統計学を出していて、B大学院では出していない、というのは非常に、勉強の効率が悪くなります。どうせならば、がっつり勉強して得意になって、統計学を出題する大学院を、複数併願するほうがよいと思います。

逆に、いっそのこと統計学を出題しない大学院を複数併願という方法もありだと思います。

過去問のゲットの仕方は、各大学院ホームページに書いてあります。

  • 過去3年分くらい購入できるところ
  • 閲覧できコピーができるところ
  • 閲覧はできるがコピーは禁止のところ
  • 募集要項と一緒に送ってくれるところ
  • ホームページに公開しているところ

いろいろです。

こだわりのあるブランドの大学院をいくつかピックアップする。

⇊⇊

入試傾向の似ている大学院を複数選ぶ

⇊⇊

大学院の特徴受験スケジュールの嚙み合わせ、金銭的な余裕(合格すれば入学金が発生するため)、通学できるかどうか等を加味して決める

※この場合、研究テーマはどうしたらよいのかというと、それぞれの大学院の指導教員の研究テーマを調べ、共通の研究領域を、自分の研究テーマにするというのがよいのではないかと思います。

例)例えば、A大学院 B大学院、両方に認知行動療法を指導する教授がいれば、認知行動療法に関する研究テーマを選んで、研究計画書を書けばよいということです。くれぐれも、入学してから自分が辛くならないように、興味からあまりにかけ離れたテーマは選ばないようにしましょう。

まとめ

志望校選びのための効率的な情報収集

  • 大手予備校の総合型情報サイトを利用する
  • 書籍、CINII、修士論文のタイトルなどからも情報が得られる
  • 研究計画書に着手しながら、志望校選びも同時にやると更に効率的
  • 大学のブランドにこだわる場合は、過去問の情報収集は必須。研究テーマは共通領域を狙う。

おすすめ書籍


心理学のテキストとしては決定版といわれるもの。

こちらも、オーソドックスな心理学のテキスト。心理学の基礎的知識が網羅できる。手元にあると安心。

臨床心理学の初学者は必ず持っておこう。必須教科書。

以上、ここまでお読みくださりありがとうございます。

次回は、「受験スケジュール」についてです。いつまでに何をやらなくてはいけないのかを把握するために、受験スケジュールを把握しておきましょう。

>>次の記事は⇊⇊

臨床心理士指定大学院|受験スケジュールで把握すべき最も重要な事

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